TECHkichi[テクキチ]ワークショップ

TECHkichi初級ワークショップの流れ

行動をプロセスに分解する

初めはパソコンを使わずに、普段使い慣れている「付箋(ふせん)」を使います。

付箋を使って日常の行動をプロセスに分けてみます。最初の例題は「お風呂に入る」という行動をプロセスに分解します。

人間が何気なく行う行動をコンピューターに命令を出すという視点で行うとどのような作業になるのかを体験します。

大きく工程を分けると「お風呂を沸かす」「服を脱ぐ」「体を洗う」「湯船に浸かる」となるのですが、これらの間にも確認をしないといけないポイントが出て来ますのでその細かいポイントを考えながらの進めて行くことになります。

例えば、湯船の水はいつ確認したのか?お湯の温度は何度に設定したのか?脱いだ服はどこに置くのか?など人間と違って正確に指定をしない限りはコンピューターは動いてくれませんので、細かく指定をする必要がある事を意識するようになります。

カレーの作り方をプロセスに分解する

次に「カレーライスの作り方」をプロセスに分けます。
お風呂に入るよりも工程が増えますので、当然プロセスも複雑になります。
特にカレーライスは作り方や、細かいこだわりが各自のプロセスに出て来ますので、普段の自身の行動を説明するのに向いてる題材だと思います。

カレーライスを作って食べる迄に考えられる工程として、「カレーを作る」「ご飯を炊く」「器に盛り付ける」などが考えられますが、それらの工程の中にも更に細かい作業、「肉を切る」「野菜を切る」も入りますので、当初考えているよりは時間のかかる作業になります。

改めてプロセスに分解する事で、同じ種類の作業や並行して行える作業があることに気が付きます。

簡単なフローチャートを書いてみる

信号を渡るまでを、フローチャートに書いてみます。
よりプログラミングに近い作業になりますが、ここまでで学んだプロセス化の作業のおかげで考え方のベースは出来あがっています。

「信号の前に居る状態」から、次に何が変化したらどのような行動に出るのかをフローチャートのルールに従って書きます。

カレーの作り方をフローチャートに書いてみる

先ほどプロセスに書き出した「カレーライスの作り方」をフローチャートにしてみます。
付箋に書いたプロセスの間に「条件分岐」「繰り返し」などを入れてフローチャートにします。

フローチャートに書くことで、全体の構造を見ることが出来るようになり、ミスが起きやすい箇所やわかりにくい作業を発見する事に繋がり、可視化する事で人に対しても流れを説明しやすくなり、作業の共有が容易になります。

Scratch(スクラッチ)を使ってプログラミング

パソコンを使ってScratch(スクラッチ)で簡単なプログラミングを行います。
今回の題材では「サイコロ」を作ります。
いきなりパソコンを使ってプログラミングと聞くと、急に難易度が上がったように聞こえますがScratch(スクラッチ)はコードを書かずにプログラミングが出来るソフトなので、基本的なパソコンの操作が出来ればすぐに始められます。

今回のワークショップで経験した、「プロセスに分ける」「フローチャートに書き出す」などの作業を意識しながらサイコロを作るプログラミングを行います。サイコロに必要な要素と条件を書き出して、自分の好みのサイコロをプログラミングします。
※Scratch(スクラッチ)は、アメリカのマサチューセッツ工科大学(MIT)のメディアラボが開発したプログラミング学習用ソフトです。

TECHkichi[テクキチ]ワークショップ初級編まとめ

IT・デジタルのスキルを向上させるために簡単なプログラミングを体験するのが、TECHkichi[テクキチ]ワークショップ初級編の目的です。

最初に紙を使うアナログな手法で、普段意識しない行動をプロセス化してみたり、カレーの作り方を題材にしたフローチャートを書く事で、まずは基本の考え方を整理する所から始めますので、後のパソコンを使った作業の際にも簡単にプログラミングの作業に入る事が出来るようになっています。